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大羽根園の家2 基礎配筋

いよいよ本格始動しました【大羽根園の家2(仮称)】
「2」とあるように昨年の大羽根園の家に引き続き同じ地域で二軒目の住まいです。

地盤改良工事からスタートして基礎配筋も完了しています。
今回の基礎も許容応力度計算をした上で、耐震等級を3に設定した強度を確保して進めています。
密度が高く整然と配筋されている状況は、見ていて安心感がありますね!

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写真で何列か濃く見える通りは「地中梁」と言われる部分です。
地面を堀り下げて鉄筋を増やして補強し、コンクリートの厚みを増します。

もう少し近くで見るとこのような状況です。

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基礎の配筋は設計者にとって難しい部分です。
一般的には「え、そんなの当たり前に丈夫な基礎でしょ?最近はベタ基礎で頑丈だって言うし」
と思う方がほとんどだと思います。
実際にはそうとは限りません。

 

例えば、専門的な話しになってしまいますが、建設省の告示では
【木造の建築物の木造の土台の下 にあっては、 連続した立上り部分を設けるものとすること】
とあります。(木造に関する部分のみ抜粋)

この文を読むと基礎の立ち上がりは連続して設けなければいけません。
しかし、住宅の床下には点検や万が一の漏水などに備えて点検できるスペースと、人が通れる「人通口」を設けます。
ほとんどの物件はこの人通口で立ち上がり基礎を寸断してしまって(連続していない)います。

 

そこでどうするかというと切った部分を「補強」するのですが、その補強方法に明確な指針が無いんです。
参考仕様として斜め筋で補強する方法などは有りますが、基本的には「設計者の判断で構造強度を確保出来るよう設計する」というような曖昧な決まりです。

今回の設計では、構造計算に基づいて設計内容を検討し、地中梁を入れてスラブ区画しています。
ただ地中梁って手間もかかるし、あまり多くは見かけません…。
まだ先ほど書いた斜め筋などで補強している建築会社さんは真面目な会社ですが、工事中の基礎を覗いて見ると何も考えずにズバッと基礎が切られている物件はそこら中にゴロゴロあります。

これはネットで拾ってきた画像ですが、こんな基礎ってよく見かけませんか?
(少しモザイクかけてます)

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この基礎は強度に問題がある(かも)しれません。

(かも)と書いたのはもしかすると構造計算を行っていて、強度が確保されている可能性は0では無いからです。まず計算して無いと思いますが…。

 

 

まだ続きが少し長くなってしまうので、二回に分けようと思います。

次回は専門家ではない建築主の方が、何に気を付けてどのようなことを確認すれば良いのか、について自分なりの考えを書いてみようと思います。
明日には書ききって更新しますので、また見に来てくださいね!笑

 

K

 


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