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基礎のこだわりについて。等 ①

またもやすっかり更新がご無沙汰してしまっております…

勿論サボっている訳では無く、むしろかなり頑張っています(個人の感想です)
久しぶりにdiaryを書いたら気合いが入って読むのがウンザリする程長くなったので、何回かに分けて更新します。

 

大安町の棲家
ついに棟上げしました! が、振り返ると現場の様子を全く書いていなかったので少し詳しく書きます^^;
色々とこだわって考え、施工していますので…

基礎は定番になってきた「化粧型枠一体打ちベタ基礎」です。
何のこっちゃ。ですね^^;

一般的にはこのように↓


「ベース(底版)」と呼ばれる部分をコンクリート打設1日目に打ちます。①打設
その後「立ち上がり」と呼ばれる部分をコンクリート打設2日目に打ちます。②打設

そうすると、どうしても赤のライン部分に打ち継ぎが出来ます。
これが問題になり得る可能性があるので、出来れば無くしたいところ。

 

どうするかと言うと、一発で一体に打ちます。


薄いグレー部分を一体に1日目で打ちます。
打ち継ぎがないと良いことがたくさんあります!

 

 

インターネットで検索すると…
基礎一体打ち
(リンク先は弊社と全く関係ありません^^;中野組さん、問題あればリンク削除しますm(_ _)m)

 

 

強度も打ち継ぎに比べてUP!するらしいです。
ただ、そこ(強度)だけにメリットを感じて一体打ちしているかというと実はそうでは無くて…

 

棲栖舎が一体打ちにこだわるその他の理由は「白蟻対策」です。
床下エアコンの兼ね合いもあって、最近ではほぼ全ての住まいで「基礎断熱」にしています。
(一般的には床断熱)
基礎断熱の説明はまたにするとして、基礎断熱にすると床下空間の空気が室内と繋がり、基礎に断熱材をベタっとはることになります。

実はこの断熱材は白蟻の大好物なんです。(防蟻処理済みの断熱材を使っていますが)
その白蟻が中に入る隙間を無くしたいという考えも一体打ちを採用している大きな理由です。

 

打ち継ぎがあれば白蟻は必ず入るのか?と言われるとそうとは限りません。
必ず入る訳ではありませんが、打ち継ぎに隙間が出来ているということは身をもって体験しています。

 

 

私が昔20台前半で現場監督をしていた時に、何度処理しても床下に水が溜まる現場がありました。
まだ経験も少なく理由が分からなかった僕は、日夜床下に潜ってはスポンジで水を掻い出すのですが、何日かするとまた水が溜まっていました

忘れもしません、クリスマスの日にも水が溜まっていて、クリスマスの夜も床下で過ごしました。笑

今考えたら、何度も溜まるんだから床下に潜る前に理由を考えろよ。
と、床の上から声をかけてやりたいところですが、ある日建物の周りを見てふと気付きました。
「おやっ!?この辺りの地面、ちょっと土が高いな…」
おそらく実際には「おやっ」と声には出しませんでしたが心の中で思いました。

建物が大きく、入り組んだ敷地で建て替えの物件だったので部分的に地面が高くなっていたんですね。
先ほどの図面をもう一度ご覧ください

赤の打ち継ぎラインの左の寸法線で「50」下に書いてあるのが地面の高さです。
そうです、地面の高さが高くなっており打ち継ぎ部より本来50mm下がっているはずの地面が、打ち継ぎ部より若干高くなっていたんです。

「もしや、ここから水入ってるんじゃないか…」と考えた僕は一心不乱に地面をスコップで均しました。

それからというもの床下はいつまでたってもカラッカラだったとさ。というお話しです。
地面が高かったので、雨が降った際に打ち継ぎから沁みて入っていたんですね。

 

 

その体験からも、打ち継ぎ部=隙間。という感覚があります。隙間は塞いでおきたいです。
基礎断熱は床下を室内空間と考えるので尚更、出来る限り白蟻や水が入ることが出来ない一体のコンクリートにしておきたいのです。

 

 

さらに、打ち継ぎだと最後にモルタルで上塗りして仕上げるのですが、コンクリートの化粧打ち放しの方が見た目が好きだ。という理由もあります。

大安の棲家、打ち上がってすぐの基礎。艶かしくて美しいです。
乾ききっていないので、これからまた表情が変わっていきます。

 

ここまで良いことしか書いてないので「じゃあどこでもそうしたら良いじゃないか」と思われるかもしれませんが、どんな物事にも良い面があれば良くない面もありますよね。
やはり  デメリット  というか難しい側面も多々あります。

 

それは次回の更新にて…
(もうほぼ書き終わっているので近々更新します)


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