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大羽根園の家 棟上げ(序章)

先日の建築吉日、ついに大羽根園の家2の棟上げを迎えました!

当日の様子をおさめた写真も盛り沢山にあるのですが、先ずはその前に棟上げに至る前、建物の骨組みについてのストーリーをお伝えします。

 

今回の大羽根園の家2は、構造躯体(土台や柱、梁など)を化粧現し(ケショウアラワシ:住まいが出来上がった際に見えている状態)仕上げとする部分がたくさんあります。

昔の造りでは【真壁造り】と言って、柱や梁などの構造躯体を化粧現しにしている場合も多いのですが、現在では【大壁造り】と言われる柱や梁の上から内装仕上げ(クロスや左官等)をして構造体が隠れることが多いです。

 

どちらが良い悪いと言うつもりは無く、それぞれメリット/デメリットは有ると思いますし、単純に仕上がった雰囲気の好き嫌いもあると思います。

真壁造りにするとどちらかというと「和風」と呼ばれる雰囲気に近づくことが多いですね。
シンプルでモダンな雰囲気がお好きな方は、少しイメージと違うかもしれません。

 

今回の計画も全てを真壁とする訳ではなく、基本は大壁としながらメインの空間であるリビングダイニングや、この住まいの特徴である玄関入ってすぐのリビングと繋がる吹き抜け土間空間に、住まい手の好みに合う木の現し空間を計画しました。

 

構造現しとするには

そうなると、構造躯体の仕上りも非常に大切な要素となります。

というのも構造躯体であるので強度があることは当然ながら、化粧現しとする為には見た目の綺麗さも大事になってくるので、単に「いつも隠す部分を見せてみました!」では期待している仕上りにはなりません。

 

普段から構造体に集成材はほぼ使いませんが、構造を化粧現しにして集成材の梁や柱を見せる、ではせっかくの木造住宅の雰囲気に合わないと思いますし(個人的な感覚です)
木は生き物なので、綺麗な面もあれば、節が多く強度は充分ですが見た目は劣る部分も当然あります。

それらを上手く「適材適所」に使い分ける必要が有りますし、今回のように構造を現しにする場合は見た目ももちろん、どこで採れたどんな木なのか、という根本的な部分もきちんと考えて選びたい、と住まい手と打ち合わせを進めてきました。

 

そんな中で打ち合わせを進めさせていただいたのが、三重県熊野市で製材業を営む「野地木材工業」さん。

 

以前から内装材はよく納材してもらっていました。
最近の東富田のリノベーションでも床材や巾木、窓枠など木材のほとんどを熊野産の杉を使っています。

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特別出演:小さな現場監督

 

やはり、直接肌が触れる床や窓枠・建具枠、出来れば巾木なども含めて室内は無垢の木がオススメです。
質感、肌触りが違います。
(WICの中だけ変える等の調整はしています)

 

以前から、他の設計事務所さんの見学会に参加した際に野地木材さんが構造材を納材している物件をいくつか拝見して「綺麗だな〜この材で建ててみたいな〜」と思いながら眺めていたところ、共感していただける住まい手と巡り会い今回チャンスがやってきました。

 

今回の住まいに関しては、せっかく木材が豊富な三重県で建てるのだから構造材一式を三重県熊野産の杉・桧とする!ということで、住まい手と一緒に大人の遠足と題して(?)熊野の製材所までひとっ走り見学に行ってきました。

 

そこで私達を待っていたのはこんな世界でした

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製材所に辿りつくまでで少し長くなってしまったので、続きは次回に…(^^ゞ

 

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